手術症例報告
右胃大網動脈を用いた冠動脈バイパス術後の胃癌に対し経皮的冠動脈形成術後に根治的胃切除術を施行した1例
菊池 友太
1
,
牧野 浩司
1
,
吉田 寛
1
,
上田 康二
1
,
浅見 敬一
1
,
内田 英二
2
1日本医科大学多摩永山病院消化器・一般・乳腺外科
2日本医科大学付属病院消化器外科
キーワード:
冠動脈バイパス術
,
右胃大網動脈
,
胃癌
Keyword:
冠動脈バイパス術
,
右胃大網動脈
,
胃癌
pp.799-803
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000685
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虚血性心疾患に対する冠動脈バイパス(coronary artery bypass graft;CABG)の再建血管として右胃大網動脈(right gastroepiploic artery;RGEA)は高い開存性を有し1),またCABGの長期成績の向上2)に伴い,RGEAを用いたCABG後の胃癌手術症例が増加している3-9)。その治療戦略に関しては,術前血行再建3)や同時血行再建4,5),RGEA温存リンパ節郭清6-8)などの報告があるが,安全性と根治性を確保できるものであることが望ましい。われわれはRGEAを用いたCABG後の進行胃癌に対し,経皮的冠動脈形成術(percutaneous coronary intervention;PCI)により術前血行再建を施行することで,安全に根治的幽門側胃切除術を施行し得た1例を経験したので文献的考察を加えて報告する。
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