Japanese
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臨床報告
右胃大網動脈冠動脈バイパス後の胆管癌に亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を行った1例
A case of bile duct cancer treated with a subtotal stomach-preserving pancreaticoduodenectomy after coronary bypass grafting using the right gastroepiploic artery
杉下 敏哉
1
,
樋口 亮太
1
,
太田 岳洋
1
,
梶山 英樹
1
,
谷澤 武久
1
,
山本 雅一
1
Toshiya SUGISHITA
1
1東京女子医科大学消化器外科
キーワード:
胆管癌
,
冠動脈バイパス術
,
膵頭十二指腸切除
Keyword:
胆管癌
,
冠動脈バイパス術
,
膵頭十二指腸切除
pp.1260-1264
発行日 2017年10月20日
Published Date 2017/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407211770
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要旨
症例は81歳の男性.3枝病変の心筋梗塞に対する冠動脈バイパス術を施行されていた.心機能検査では左室機能は保たれており,下部胆管癌に対して,バイパスとして使用されている右胃大網動脈を温存した亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を行った.本邦において,右胃大網動脈を用いた冠動脈バイパス術後の膵頭十二指腸切除の報告は比較的少ない.胃十二指腸動脈から右胃大網動脈根部付近のリンパ節郭清が甘くならないように注意すること,仮性動脈瘤発生時に右胃大網動脈を塞栓せざるを得ない場合を想定して十分な評価を行っておくことが重要であると思われた.
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