手術手技
Mirizzi 症候群に対する胆囊部分切除術
津川 大介
1
,
上野 公彦
1
,
松本 拓
2
,
味木 徹夫
1
,
福本 巧
1
,
具 英成
3
1神戸大学大学院医学研究科外科学講座肝胆膵外科分野
2兵庫県立がんセンター消化器外科
3一般社団法人甲南会甲南病院
キーワード:
Mirizzi 症候群
,
胆囊部分切除術
Keyword:
Mirizzi 症候群
,
胆囊部分切除術
pp.315-319
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000000601
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
Mirizzi 症候群は,1948 年にMirizzi が胆嚢結石によって総胆管に狭窄をきたす病態を報告したことに由来する1)。その後,1975 年にCorletteらが,本症候群のなかで嵌頓した結石によって胆嚢と胆管の間に瘻孔を形成するものを2 つの亜型(biliobiliary fistula とconfluence stone)に分類した2)。わが国では宮崎が,胆嚢頸部や胆嚢管に嵌頓した結石や炎症による胆管狭窄が原因で肝機能障害,胆管炎,黄疸などの所見を呈する病態をMirizzi 症候群と定義し,一般的に使用されている3)。治療の基本は外科的治療であり,一般的に胆嚢摘出術が行われているが,炎症や癒着が高度である本症候群では肝門部操作時の胆管損傷が問題となる。われわれはMirizzi 症候群に対して胆嚢部分切除術(胆嚢頸部切開,結石摘出,胆嚢頸部縫合閉鎖)を基本術式としているので,今回その術式について報告する。
Copyright © 2018, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.