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結節性硬化症は,代表的な神経皮膚症候群であり,皮膚以外の多くの臓器に症状が生じる疾患であることを念頭に置き,適切な全身精査が求められる。頭部画像検査(一般的にはMRI検査)による頭蓋内病変の検索[上衣下巨細胞性星細胞腫(subependymal giant cell astrocytoma;SEGA),皮質下結節など]と,腎臓超音波検査による腎血管筋脂肪腫(angiomyolipoma;AML)の検索は,診断時には行うべき検査である。結節性硬化症の特徴として,年齢依存性に症状が変化することがあげられる。そのため,患者の年齢に応じた全身の精査を行う必要がある。新生児・乳幼児期の患者では,心横紋筋腫の有無を確認するため心臓超音波検査が推奨されるが,心横紋筋腫は小児期に消失することが多いため成人例では必須ではない。本症では,幼少期からてんかんを高率で合併するため,焦点てんかんや点頭てんかんを疑わせる症状がある場合には脳波検査を行う。学童期になると,自閉スペクトラム症,注意欠如・多動症,学習障害などのTSC-associated neuropsychiatric disorders(TAND)とよばれる神経発達症が明らかになることも多い。皮膚病変は,幼少時には葉状白斑のみであることが多いが(図1),学童期以降になると顔面血管線維腫などが明らかになってくる。一般に乳幼児期には大きな腎病変を認めないことが多いが,低年齢から腎嚢胞が多発する場合には◆TSC2◆-◆PKD1◆隣接遺伝子症候群を考える必要がある。10歳台以降には腎AMLの頻度が高まるため,腎臓超音波検査が推奨される。また,成人期以降の女性患者で,労作時呼吸困難,胸痛,血痰などを認めた場合には肺のリンパ脈管筋腫症(lymphangioleiomyomatosis;LAM)を考える必要がある。このほかに,眼底診察による網膜過誤腫検索が推奨される。診断に迷う例については,遺伝学的検査が有用である。◆TSC1◆および◆TSC2◆の遺伝学的検査は保険収載されており,かずさDNA研究所などから提供されている。かずさDNA研究所への提出にあたっては事前に契約が必要である。

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