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皮膚筋炎(dermatomyositis;DM)は,特徴的な皮膚症状と炎症性筋障害を主徴とする自己免疫性炎症性筋疾患であり,特発性炎症性筋疾患(idiopathic inflammatory myopathies;IIM)の代表的疾患のひとつである。臨床的には,特徴的な皮疹と近位筋優位の筋力低下を主徴とするが,病態は皮膚・筋にとどまらず,肺など多臓器に及ぶ全身性疾患として捉える必要がある。特に間質性肺疾患(interstitial lung disease;ILD)や内臓悪性腫瘍,嚥下障害などの合併症は致死的となることもあり,それら合併症の有無の検索が極めて重要である1)2)。病態としては,もっとも一貫する所見はⅠ型インターフェロン(IFN)シグナルの亢進である。筋および皮膚病変では,MX1,ISG15,IFIT1などのinterferon-stimulated genes(ISGs)の発現亢進が認められており,特に筋束周囲・血管周囲で強い発現がみられる3)。Ⅰ型IFNは筋線維のMHC class Ⅰ分子の過剰発現を介して抗原提示能を高め,自己免疫応答を増幅させる4)。近年,筋炎特異的自己抗体(myositis-specific autoantibody;MSA)の発見が進み,DMは自己抗体ごとに臨床像・予後・合併症リスクが異なる疾患群として理解されるようになった5)6)。例えば,抗TIF1-γ抗体陽性例は悪性腫瘍を高率に合併し7),皮疹としてはdusky red faceとよばれる,炎症による色素沈着および毛細血管拡張を伴う紅斑がしばしば顔面に出現する8)。抗MDA5抗体は臨床的無筋症性皮膚筋炎(clinically amyopathic dermatomyositis;CADM)で本邦より報告された自己抗体で9),皮膚潰瘍や急速進行性ILDリスクの高いことが知られている。また本抗体陽性のDM発症について,中部日本における一級河川水域に比較的多く認められたことをわれわれは報告しており10),何らかの環境因子がMDA5に対する自己抗体の産生に関与している可能性を考えている。他にも抗Mi-2抗体,抗NXP2抗体,抗SAE抗体など複数のMSAがあり,いずれも診断に有用である。炎症細胞の観点では,病変にプラズマサイトイド樹状細胞(pDC),CD4陽性T細胞,B細胞,マクロファージなどが浸潤し,pDC由来Ⅰ型IFNが自然免疫活性化の初期段階を担うと考えられる6)11)。紫外線曝露が自己抗原提示やIFN応答を増強しうる点も指摘され,光線過敏への配慮も重要である12)。皮膚症状としては,ヘリオトロープ疹,Gottron丘疹・徴候,V徴候,ショール徴候,機械工の手などが代表的であり,皮膚科外来で比較的早期に気づかれることが多い1)。

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