Japanese
English
特集 悪性上皮系腫瘍
小線源治療を併用した根治的放射線治療を行った鼻翼部有棘細胞癌の1例
Squamous cell carcinoma of the nasal ala treated with definitive radiation therapy using brachytherapy
藤島 智慧子
1
,
武田 有生
1
,
藤井 洋介
1
,
田井 志正
1
,
小倉 香奈子
1
,
長野 徹
1
,
徳田 和樹
2
,
篠原 尚吾
3
,
吉田 謙
4
Chieko FUJISHIMA
1
,
Yui TAKEDA
1
,
Yosuke FUJII
1
,
Yukimasa TAI
1
,
Kanako OGURA
1
,
Toru NAGANO
1
,
Peter J. K. TOKUDA
2
,
Shogo SHINOHARA
3
,
Ken YOSHIDA
4
1神戸市立医療センター中央市民病院,皮膚科(主任:長野 徹部長)
2同,放射線治療科
3同,頭頸部外科
4関西医科大学総合医療センター,放射線科
キーワード:
小線源治療
,
モールド照射
,
根治的放射線治療
,
有棘細胞癌
Keyword:
小線源治療
,
モールド照射
,
根治的放射線治療
,
有棘細胞癌
pp.1783-1786
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004896
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70歳,女性。1,2カ月前から右鼻翼基部に出現し急激に増大した常色結節を主訴に当科を受診した。病理組織所見より有棘細胞癌と診断した。リンパ節転移や遠隔転移は認めなかったが,鼻腔側に浸潤していた。手術加療では広範な顔面の欠損をきたすことから放射線治療を行う方針となった。外部照射を先行して行った後,小線源治療を施行し,腫瘍の著明な縮小を認めた。有棘細胞癌の標準治療は手術療法であるが,ときに機能面や整容面から根治的放射線治療が検討され,なかでも小線源治療では他臓器の被曝を低減できる。皮膚科領域での使用経験は少ないが,特に審美性や機能性の温存が課題となる頭頸部の有棘細胞癌において,積極的に考慮してもよいと思われる。
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