Japanese
English
症例
乳頭部およびその周囲に発生したBowen病の1例
Bowen’s disease on and around the nipple
新井 陽介
1
,
林 昌浩
1
,
山本 晧平
1
,
岡村 賢
1
,
大山 正俊
2
,
鈴木 民夫
1
Yosuke ARAI
1
,
Masahiro HAYASHI
1
,
Kohei YAMAMOTO
1
,
Ken OKAMURA
1
,
Masatoshi OHYAMA
2
,
Tamio SUZUKI
1
1山形大学医学部,皮膚科学講座(主任:鈴木民夫教授)
2おおやま皮膚科,天童市
キーワード:
Bowen病
,
乳頭乳輪部
Keyword:
Bowen病
,
乳頭乳輪部
pp.1387-1390
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004758
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56歳,男性。2009年頃より右胸部の皮疹を自覚し,徐々に増大したため2019年4月に当科を受診した。右乳頭およびその周囲に紅色丘疹,角化性紅斑を認めた。皮膚生検でBowen病と診断し,切除・植皮術を行った。全摘標本では,切除断端は陰性であり,腫瘍細胞の乳管内進展は認めなかった。術後3年9カ月の現在,再発を示唆する所見はない。乳頭部およびその周囲に発生するBowen病では,腫瘍細胞が乳管内に進展し,乳房切除術を必要とした報告もあるため,乳管内進展の有無を確認することが重要である。乳管内進展を認めない場合には通常のBowen病の治療に基づき局所切除術を行うことで根治的な治療が行えると考えられる。
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