Japanese
English
症例
発症から10年を経て診断に至った遺伝性血管性浮腫の1例
Hereditary angioedema diagnosed 10 years after the onset
真柄 梓
1
,
岩田 奈子
1
,
坂井田 高志
1
Azusa MAGARA
1
,
Nako IWATA
1
,
Takashi SAKAIDA
1
1江南厚生病院,皮膚科(主任:坂井田高志医長)
キーワード:
遺伝性血管浮腫
,
補体C1インアクチベーター
Keyword:
遺伝性血管浮腫
,
補体C1インアクチベーター
pp.715-717
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004596
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38歳,男性。1年に数回の頻度で腹痛,嘔気を主訴に救急外来への受診を繰り返していたが精査しても原因を認めず,経過観察となっていた。初診1年後より四肢浮腫を発症し,救急外来受診を繰り返していたが採血上炎症反応の上昇はなく,皮膚科を受診する頃には症状が消失していたため精査されなかった。初診から10年後の四肢浮腫出現時に当科を受診し,四肢浮腫や腸管浮腫の血管性浮腫による症状,C1-INH活性の低下から遺伝性血管性浮腫の診断に至った。イカチバント(フィラジル®)で加療し,発作をコントロールできている。発作の1つである喉頭浮腫を発症した際には生命予後に関わるが,まれな疾患であり診断に至らない例もある。
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