Japanese
English
臨床研究
当院における超高齢者に対する皮膚腫瘍手術症例142例の検討
Analysis of 142 surgical patients with skin tumor over 90 years of age in our hospital
長野 有花子
1
,
水野 みどり
1
Yukako NAGANO
1
,
Midori MIZUNO
1
1伊勢赤十字病院,皮膚科(主任:水野みどり部長)
キーワード:
皮膚腫瘍
,
皮膚悪性腫瘍
,
超高齢者
Keyword:
皮膚腫瘍
,
皮膚悪性腫瘍
,
超高齢者
pp.704-707
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004593
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皮膚腫瘍症例は外科的切除が第一に検討されるが,高齢者では日常生活動作(ADL)や基礎疾患などの背景から治療選択に苦慮する例も少なくない。皮膚悪性腫瘍は他の癌腫とは異なり,無治療により悪臭や出血を伴い,患者や家族などに苦痛を与える形態となることが予測される。今回われわれは2013年1月~2021年11月に90歳以上の超高齢者に対して施行した皮膚腫瘍手術症例142例について検討した。そのうち約90%は悪性腫瘍であった。単純縫縮を第一選択とし,切除例のうち8例は姑息的切除を選択したが,調べ得た限りでは原病死はみられなかった。高齢者に対しては背景を考慮し,根治性だけでなく治療後の生活の維持に重点をおいた治療選択が検討される。
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