Japanese
English
症例
IgG4関連皮膚疾患としてのLymphocytoma Cutisの1例
Lymphocytoma cutis as a presentation of IgG4–related skin disease
成瀨 早紀
1
,
菅原 基史
1
,
岸部 麻里
1
,
山本 明美
1
Satsuki NARUSE
1
,
Motoshi SUGAWARA
1
,
Mari KISHIBE
1
,
Akemi ISHIDA-YAMAMOTO
1
1旭川医科大学,皮膚科学講座(主任:山本明美教授)
キーワード:
IgG4
,
IgG4関連皮膚疾患
,
リンパ球腫
Keyword:
IgG4
,
IgG4関連皮膚疾患
,
リンパ球腫
pp.638-641
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004560
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80歳台,女性。初診の1年前から頭頸部に瘙痒感を伴う紅色局面が出現した。前医でステロイドを外用されるも改善せず,当科を受診した。病理組織学的には真皮浅層にB細胞優位のリンパ球,形質細胞の浸潤を認めた。悪性リンパ腫を鑑別に精査したが,免疫グロブリンH鎖の遺伝子再構成は認めず,PET/CTにおいても皮疹部以外に異常集積は認めなかった。血液検査で血清IgG4は175mg/dlと高値,免疫染色でIgG4/IgG陽性細胞比が85%を超え,IgG4関連皮膚疾患としてのlymphocytoma cutisと診断した。ステロイド内服で皮疹は消退し再燃なく経過した。IgG4関連皮膚疾患は臨床的に多彩であるが,頭頸部に多発する難治な皮疹を診察した際は,全身検索,血清IgG4濃度の測定,皮膚生検を検討する必要がある。
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