Japanese
English
MiniReport
骨髄炎を伴った足趾壊疽性膿皮症の1例
Pyoderma gangrenosum arising on the toe concomitant with osteomyelitis
竹田 恵子
1
,
本間 大
1
,
山本 明美
1
,
上野 伸展
2
Keiko TAKEDA
1
,
Masaru HONMA
1
,
Akemi Ishida-YAMAMOTO
1
,
Nobuhiro UENO
2
1旭川医科大学病院,皮膚科(主任:山本明美教授)
2同,消化管内科
キーワード:
炎症性腸疾患
,
Crohn病
,
無菌性骨髄炎
,
TNF阻害薬
,
アダリムマブ
Keyword:
炎症性腸疾患
,
Crohn病
,
無菌性骨髄炎
,
TNF阻害薬
,
アダリムマブ
pp.530-531
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004526
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
現病歴 Crohn病に対して,生物学的製剤で治療中であった。インフリキシマブは二次無効,ウステキヌマブは一次無効のため,2年前からはアダリムマブの皮下投与を行っていた(40mg,2週ごと)。当科では,体幹に繰り返し生じる痤瘡様皮疹で定期的に診察し,巻き爪矯正器具で陥入爪処置を行っていた。経過中,右第1趾後爪郭部に,比較的境界明瞭で底部に膿苔を付着する穿掘性潰瘍を生じた(図1-a)。壊疽性膿皮症(pyoderma gangrenosum;PG)を疑い,クロベタゾールプロピオン酸エステル軟膏の外用を開始したが,効果不十分でアダリムマブの1回投与量を80mgへ増量し,瘢痕を残し完全に上皮化した。同部位の経過は良好であったが,乳癌の多発性転移が明らかになり,エリブリンによる化学療法が開始され,これに伴いアダリムマブの1回投与量を40mgへ減量したところ,右第1趾に徐々に排膿を生じるようになった。ステロイド外用を併用するも,右第1趾の腫脹が増悪し,第1趾遠位端からも排膿がみられた。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.