Japanese
English
症例
刺青レーザー除去後に発症した全身性扁平苔癬
Generalized lichen planus appearing after tattoo removal
平 遥
1,2
,
山本 真紗子
1
,
河瀬 ゆり子
1
Haruka TAIRA
1,2
,
Masako YAMAMOTO
1
,
Yuriko KAWASE
1
1同愛記念病院,皮膚科(主任:河瀬ゆり子部長)
2東京大学医学部附属病院,皮膚科
キーワード:
全身性扁平苔癬
,
刺青
,
金属アレルギー
Keyword:
全身性扁平苔癬
,
刺青
,
金属アレルギー
pp.485-488
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004514
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35歳,男性。バングラデシュ出身。7年前に母国で上腕に黒色の刺青をいれ,初診2カ月前に刺青除去目的でレーザー照射を行った。照射1カ月後から刺青部,下腿,陰部に瘙痒感を伴う紫紅色丘疹や結節が複数出現した。同時に白色の口腔粘膜疹もみられた。皮膚生検を行い扁平苔癬と診断した。金属パッチテストの結果クロム,コバルト,イリジウムに陽性と判明した。自験例の皮内に挿入されたタトゥーインクの詳細は不明であった。普及している海外の黒色顔料には鉄以外にクロムなどが含まれるため,自験例ではクロムが扁平苔癬発症に関与したと推測された。刺青除去を契機として生じた全身性の扁平苔癬の症例は限られるため今回報告した。
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