Japanese
English
症例報告
手背に生じたverrucous carcinomaの1例
A case of verrucous carcinoma in the dorsal surface of the hand
高原 夕佳
1
,
川瀬 正昭
1
,
延山 嘉眞
1
,
松本 孝治
1
,
中川 秀己
1
Yuka TAKAHARA
1
,
Masaaki KAWASE
1
,
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Koji MATSUMOTO
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology,The Jikei University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
verrucous carcinoma
,
手背
,
MIB-1染色
Keyword:
verrucous carcinoma
,
手背
,
MIB-1染色
pp.139-143
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103172
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要約 73歳,男性.約11年前より右手背の皮疹に対し近医にて液体窒素凍結療法を施行されていたが,徐々に増大し腫脹してきたため2005年2月に当科を紹介され受診した.病理組織学的所見では明確な悪性所見はみられず,尋常性疣贅または経過よりverrucous carcinomaを考えた.2006年8月までビタミンD3軟膏密封包帯法と液体窒素凍結療法にて縮小したが,その後受診を中断し放置していた.しかし徐々に増大してきたため,2008年7月に当科を再受診した.経過と病理組織学所見よりverrucous carcinomaと診断し,2008年9月に局所麻酔下にて病変部より10mm離し下床は腱鞘上にて全摘出術,左鼠径部より全層植皮術を施行した.術後2年半経った現在も腫瘍の再燃は認めない.本邦では手背に生じたverrucous carcinomaは稀であり,診断・治療に苦慮した.また,MIB-1染色が診断に有用と思われた.
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