Japanese
English
症例報告
貧血をきたしたverrucous carcinomaの1例
A case of verrucous carcinoma with an anemia
武市 拓也
1
,
柴田 真一
1
,
榊原 章浩
1
,
富田 靖
1
,
太田 沙緒里
2
,
横田 雅史
2
Takuya TAKEICHI
1
,
Shinichi SHIBATA
1
,
Akihiro SAKAKIBARA
1
,
Yasushi TOMITA
1
,
Saori OHTA
2
,
Masashi YOKOTA
2
1名古屋大学大学院医学系研究科皮膚科学分野
2岐阜県立多治見病院皮膚科
1Department of Dermatology,Nagoya University Graduate School of Medicine,Nagoya,Japan
2Division of Dermatology,Gifu Kenritsu Tajimi Hospital,Tajimi,Japan
キーワード:
verrucous carcinoma
,
疣状癌
,
貧血
Keyword:
verrucous carcinoma
,
疣状癌
,
貧血
pp.253-255
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102237
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要約 62歳,男性.30歳頃に陰囊右外側に小指頭大の結節に気づいた.半年ほど前から急速に増大してきた.初診時,右鼠径部に約15×10cm大のカリフラワー状に隆起した腫瘍を認めた.生検でverrucous carcinomaと診断した.触診で右鼠径リンパ節腫大を認めた.ヘモグロビン4.4g/dlと低値を示したため,手術前日および当日に赤血球製剤の輸血を行った.全身麻酔下に腫瘍全摘術,右鼠径リンパ節郭清術を行った.病理組織像では,表皮から連続して高分化な腫瘍細胞が増殖し,乳頭腫状構造を形成していた.切除部断端に腫瘍細胞の浸潤は認めず,郭清したリンパ節にも腫瘍細胞はみられなかった.手術後,貧血は速やかに改善し,2年経過した現在,再発は認めていない.
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