Japanese
English
症例
アダリムマブが有効であった膿瘍性穿掘性頭部毛包周囲炎の1例
Perifolliculitis capitis abscedens et suffodiens successfully treated with adalimumab
小川 弘記
1
,
奈良平 敦司
1
,
佐藤 英嗣
1
Hiroki OGAWA
1
,
Atsushi NARAHIRA
1
,
Hidetsugu SATO
1
1JA北海道厚生連帯広厚生病院,皮膚科(主任:佐藤英嗣主任部長)
キーワード:
膿瘍性穿掘性頭部毛包周囲炎
,
アダリムマブ
,
化膿性汗腺炎
Keyword:
膿瘍性穿掘性頭部毛包周囲炎
,
アダリムマブ
,
化膿性汗腺炎
pp.237-240
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004423
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10歳台,男性。後頭部の腫瘤を主訴に来院した。後頭部から後頸部にかけて膿汁の排泄を伴う複数の弾性軟の膿瘍と瘢痕性の脱毛を認めた。臨床所見より膿瘍性穿掘性頭部毛包周囲炎と診断した。病変部の範囲が広く局所療法での治療は困難と考え,アダリムマブの投与を開始した。投与開始1カ月後,皮下の膿瘍は著明に縮小し症状は改善した。膿瘍性穿掘性頭部毛包周囲炎は化膿性汗腺炎と同様に毛包閉塞性疾患の一種と考えられている。テトラサイクリン系の抗菌薬内服や切開排膿が一般的な治療法だが,最近,アダリムマブの投与が奏効した症例が報告されている。自験例もアダリムマブが有効であり,今後さらなる症例の蓄積が必要であると考える。
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