顔面に生じたClear Cell Acanthomaの1例

Clear cell acanthoma on the face

68歳，男性。半年前より前額部の紅色丘疹を自覚した。前医でステロイド外用薬を塗布するも改善に乏しく当院を紹介受診した。初診時，前額部に2×4mm大の扁平隆起する紅色丘疹がみられた。病理組織学的検査で病巣は表皮内に境界明瞭に存在し，胞体の淡明な肥大した有棘細胞で構成され，periodic acid Schiff染色で濃染されるグリコーゲンの含有を認めclear cell acanthomaと診断した。顔面に発生するclear cell acanthomaは希少である。また特徴的な臨床所見が乏しいclear cell acanthomaの確定診断には病理所見が有効であった。