カラーアトラス
Clear Cell Acanthoma
渡辺 真理子
1
,
薄場 泰子
1
,
只木 行啓
1
,
加藤 泰三
1
,
田上 八朗
1
Mariko WATANABE
1
,
Yasuko USUBA
1
,
Takayoshi TADAKI
1
,
Taizo KATO
1
,
Hachiro TAGAMI
1
1東北大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
キーワード:
clear cell acanthoma
,
透明細胞
Keyword:
clear cell acanthoma
,
透明細胞
pp.362-363
発行日 1991年5月1日
Published Date 1991/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900361
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患者 51歳,男性
初診 昭和63年5月14日
既往歴 高脂血症
現病歴 初診2年前から上胸部右側に痒い紅色の結節が出現し,徐々に拡大してきた.
現症 上胸部右側に5×5×2mm,鱗屑を付着する弾性軟な紅色結節(図1)があり,血管拡張が目立つ.
病理組織学的所見 HE染色では,健常部表皮との境界が極めて明確な,エオジンに不染性の,胞体のきわめて明るい細胞の集団が表皮肥厚を伴い認められる(図2).角層には軽度の不全角化が認められ,頼粒層は減少している.表皮の一部にはリンパ球が侵入し,基底層の液状変性が認められる.真皮上層に血管周囲性に単核球の浸潤がみられた.腫瘍細胞はPAS染色陽性で(図3),ジアスターゼに消化された(図4).
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