Japanese
English
症例
結節性紅斑をきっかけに高安動脈炎と診断し得た1例
Takayasu arteritis diagnosed through the preceding erythema nodosum
堀江 咲織
1
,
野口 奈津子
1
,
能登 舞
1
,
長井 拓哉
1
,
渡部 健
2
,
加賀 一
3
,
金澤 達郎
3
,
河野 通浩
1
Saori HORIE
1
,
Natsuko NOGUCHI
1
,
Mai NOTO
1
,
Takuya NAGAI
1
,
Ken WATANABE
2
,
Hajime KAGA
3
,
Tatsuro KANAZAWA
3
,
Michihiro KONO
1
1秋田大学大学院医学系研究科,皮膚科学・形成外科学講座(主任:河野通浩教授)
2同,総合診療・検査診断学講座
3同,血液・腎臓・膠原病内科学講座
キーワード:
高安動脈炎
,
結節性紅斑
,
皮下硬結
,
胸痛
,
PET
Keyword:
高安動脈炎
,
結節性紅斑
,
皮下硬結
,
胸痛
,
PET
pp.2019-2023
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004310
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
21歳,女性。初診5カ月前より圧痛を伴う右下腿の皮下硬結が出現した。皮膚生検で結節性紅斑と診断した。患者は初診7カ月前からの頭痛と1週間前からの胸痛があり,造影CT検査を施行したところ,大動脈,腕頭動脈,両総頸動脈の壁肥厚を認め,高安動脈炎と診断した。結節性紅斑は下肢の安静と非ステロイド性抗炎症薬内服にて軽快し,頭痛と胸痛はステロイド内服にて改善した。自験例では高安動脈炎による先行した頭痛が続いていたが,比較的軽微な結節性紅斑による当科受診とその直前の胸痛を契機に画像検査を行って高安動脈炎と診断し得た。結節性紅斑では,合併症に伴う症状がないか確認し,それらを念頭に置いて必要な精査を行うべきである。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.