腫瘍細胞による胞巣形成を生体共焦点顕微鏡で描出できた乳房外Paget病の1例

Extramammary Paget disease in which formation of tumor nests were demonstrated in vivo by reflectance confocal microscopy

66歳，女性。3年前から左鼠径部にある紅斑を主訴に前医を受診した。生検結果から乳房外Paget病と診断され，切除目的に当院を紹介受診した。乳房外Paget病は湿疹と区別が難しく，また肉眼的腫瘍辺縁を越えて腫瘍細胞が検出されることが多いため，病変範囲を評価する目的で侵襲的なマッピング生検が行われている。今回われわれは，乳房外Paget病の病変観察に生体共焦点顕微鏡を用い，病理組織を反映する画像を得ることに成功した。将来的に生体共焦点顕微鏡が，現在のマッピング生検を支援できる可能性が示唆された。