憧鉄雑感
第135回 医療現場でのマスク着用
安部 正敏
1
Masatoshi ABE
1
1医療法人社団 廣仁会 札幌皮膚科クリニック
pp.1159-1159
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004033
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新型コロナウイルス感染症対策は2023年3月13日をもって,マスク着用を “個人の主体的な選択を尊重し着用は個人の判断に委ねる” こととなった。しかし,医療機関受診時はマスク着用が推奨されており,当院も患者には引き続き院内でのマスク着用を必須とし,その掲示を行っている。免疫抑制作用を持つ薬剤を内服する患者や,ワクチン接種を受けていない小児が来院する医療機関としては当然と考える。しかし,時にマスク着用を拒否する患者が現れひと悶着し,診療以外に時間を取られストレス極まりない。患者本人がマスク着用を拒否する場合,個々の対応となるためまだいいが,中には “国が着用を強要していないのに,院内では必ず着用とするのは政府の方針に反している” などと難癖をつける患者が現れ誠に厄介である。国は “マスクを着用しなくてよい” といっておらず,“個人の判断” を求めているのであり,医療現場で正しい判断をすれば自ずと答えが出るのである。
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