Japanese
English
症例
免疫抑制患者に発症したMycobacterium haemophilumの1例
Cutaneous Mycobacterium haemophilum infection in an immunosuppressive patient
杉原 悟
1
,
森実 真
1
,
飯尾 耕治
2
Satoru SUGIHARA
1
,
Shin MORIZANE
1
,
Koji IIO
2
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科,皮膚科学分野(主任:森実 真教授)
2岡山大学病院,医療技術部検査部門,微生物検査室
キーワード:
免疫抑制
,
Mycobacterium haemophilum
,
治療
Keyword:
免疫抑制
,
Mycobacterium haemophilum
,
治療
pp.593-596
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003218
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43歳,女性。全身性エリテマトーデスおよびSweet病に対して長期の免疫抑制状態にある患者が,左下腿に出現した有痛性紅斑を主訴に当科を受診した。皮下に膿瘍を形成しており,チョコレート寒天培地にてMycobacterium haemophilumの発育を認めた。治療開始から約1年間,内服抗菌薬加療を行った。Mycobacterium haemophilumは免疫不全患者や健康な小児に対し,さまざまな部位に感染をきたすことが知られているが,本菌種は通常の抗酸菌培養では発育せず,鉄複合体を含む特殊な培地を必要とするため,検出と同定が困難な菌種のひとつといえる。また,近年薬剤感受性に関する報告が散見されるが,治療法は確立されておらず,今後のさらなる症例蓄積と検証が必要である。
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