Japanese
English
症例
Nodular-cystic Fat Necrosisを伴った皮下膿瘍から生じたトキシックショック症候群の1例
Toxic shock syndrome associated with subcutaneous abscess with nodular-cystic fat necrosis
花本 眞未
1
,
浦上 仁志
1
,
川本 友子
1
,
杉原 悟
1
,
山﨑 修
1
,
森実 真
1
Mami HANAMOTO
1
,
Hitoshi URAKAMI
1
,
Tomoko KAWAMOTO
1
,
Satoru SUGIHARA
1
,
Osamu YAMASAKI
1
,
Shin MORIZANE
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科,皮膚科学分野(主任:森実 真教授)
キーワード:
nodular-cystic fat necrosis
,
トキシックショック症候群
,
皮下膿瘍
,
肥満
Keyword:
nodular-cystic fat necrosis
,
トキシックショック症候群
,
皮下膿瘍
,
肥満
pp.589-592
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003217
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18歳,男性。発熱,血圧低下,意識障害のためICUへ緊急入院した際に左臀部に発赤腫脹,周囲に紅斑とびらんを認めた。CTにて左臀部皮下膿瘍が疑われ,切開排膿したところ黄白色調で表面平滑な大小の大豆様の結節病変が多数浮遊していた。組織学的にnodular-cystic fat necrosisと診断した。膿培養ではMRSA陽性,TSST-1産生株であり,トキシックショック症候群として抗菌薬加療で軽快した。患者は高度肥満であり,慢性刺激などの外傷によりnodular-cystic fat necrosisが臀部に生じたと考えた。Nodular-cystic fat necrosisの発症と細菌感染症の関連についての報告はないが,同部位の皮下膿瘍からトキシックショック症候群を発症したまれな症例であった。
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