Japanese
English
症例
骨髄増殖性腫瘍治療中に発症したCladosporium sp. による黒色真菌症の1例
Chromomycosis caused by Cladosporium sp. during treatment of myeloproliferative neoplasms
市川 彩夏
1
,
中 正直
1
,
西井 正美
1
,
池田 健
2
Ayaka ICHIKAWA
1
,
Masanao NAKA
1
,
Masami NISHII
1
,
Takeshi IKEDA
2
1市立伊勢総合病院,皮膚科(主任:西井正美部長)
2同,内科
キーワード:
黒色真菌症
,
Cladosporium
,
骨髄増殖性腫瘍
Keyword:
黒色真菌症
,
Cladosporium
,
骨髄増殖性腫瘍
pp.597-600
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003219
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
70歳,女性。骨髄増殖性腫瘍,特発性器質化肺炎でプレドニゾロン20mg/日内服中であった。発熱,貧血,血小板減少症で当院内科へ入院した。入院前の右拇指外傷部位に発赤,腫脹が出現し当科を紹介受診した。右拇指に排膿を伴う紅色皮下結節があり,病理組織のPAS染色で菌糸や胞子連鎖を認めた。また,膿汁培養からはCladosporium sp. が検出された。ミカファンギンナトリウムを投与するも効果なく,原疾患による全身状態悪化にて当科初診の2カ月後に永眠された。黒色真菌症は近年,免疫不全患者に伴う症例が増加傾向にあるが,Cladosporium sp. による黒色真菌症の報告はまれであり,治療について他症例と比較した。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.