Japanese
English
症例
日光角化症と鑑別を要し,外科的治療をしたクロモミコーシスの1例
Chromomycosis requiring a differential diagnosis of actinic keratosis and treated by surgery
小林 三佐子
1
,
寺田 紗央里
2
,
菅原 京子
2
,
細川 真一郎
2
,
渡辺 大輔
1
Misako KOBAYASHI
1
,
Saori TERADA
2
,
Kyoko SUGAWARA
2
,
Shinichirou HOSOKAWA
2
,
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学,皮膚科学教室(主任:渡辺大輔教授)
2小牧市民病院,皮膚科
キーワード:
クロモミコーシス
,
sclerotic cell
,
Fonsecea pedorosoi
,
外科的治療
Keyword:
クロモミコーシス
,
sclerotic cell
,
Fonsecea pedorosoi
,
外科的治療
pp.137-140
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003067
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67歳,女性。2年前より左下顎部に鱗屑を伴う紅色局面が出現した。2016年6月頃に日光角化症疑いにて当院を紹介受診した。左下顎部に2cm大の鱗屑を伴う紅色角化性局面を認めた。しかし,KOH直接鏡検では褐色の菌要素があり,皮膚生検の病理結果では,表皮の偽癌性増生や好中球膿瘍像,真皮浅層で小肉芽腫像,暗褐色調の小円形菌体がみられた。病変部の真菌培養の結果,菌糸,胞子などから原因菌はFonsecea pedorosoiと考え,クロモミコーシスと診断した。病変部の大きさから外科的切除の適応と考え,病巣辺縁より5mm離して外科的治療を施行し,その後再発は認めていない。自験例は病変部は小範囲であり,外科的切除が早期の改善を得られた有効な治療であった。
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