Japanese
English
症例
抗組織トランスグルタミナーゼ抗体陽性を示したDuhring疱疹状皮膚炎の1例
Dermatitis herpetiformis Duhring with anti-tissue transglutaminase antibody
見代 佳奈
1
,
佐々木 駿
1
,
大歳 晋平
1
,
石井 文人
2
,
橋本 隆
3
,
末木 博彦
1
Kana MIYO
1
,
Shun SASAKI
1
,
Shinpei OTOSHI
1
,
Norito ISHII
2
,
Takashi HASHIMOTO
3
,
Hirohiko SUEKI
1
1昭和大学医学部,皮膚科学講座(主任:末木博彦教授)
2久留米大学医学部,皮膚科学教室(主任:名嘉真武国教授)
3大阪市立大学大学院医学研究科,皮膚病態学(主任:鶴田大輔教授)
キーワード:
抗組織トランスグルタミナーゼ抗体
,
抗表皮トランスグルタミナーゼ抗体
,
Duhring疱疹状皮膚炎
Keyword:
抗組織トランスグルタミナーゼ抗体
,
抗表皮トランスグルタミナーゼ抗体
,
Duhring疱疹状皮膚炎
pp.1675-1679
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002892
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80歳,女性。3カ月前より躯幹・四肢に瘙痒感を伴う紅斑と水疱が出現し,当科を受診した。肘頭と膝蓋に不整形紅斑と小豆大までの緊満性水疱を認め,上肢・躯幹に地図状の浮腫性紅斑が多発していた。組織学的には水疱部は表皮下水疱がみられ,水疱内と真皮乳頭部に好中球と核塵よりなる膿瘍を形成し,紅斑部は真皮浅層脈管周囲性にリンパ球浸潤がみられた。蛍光抗体直接法で真皮乳頭部にIgAの顆粒状沈着を認め,ELISA法で血清抗組織トランスグルタミナーゼ抗体陽性,抗表皮トランスグルタミナーゼ抗体陰性であった。Duhring疱疹状皮膚炎と診断し,ジアフェニルスルホンで寛解を維持している。血清抗組織トランスグルタミナーゼ抗体と抗表皮トランスグルタミナーゼ抗体の陽性率は人種差があり,本邦症例の集積と解析が待たれる。
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