Japanese
English
症例報告
若年者にみられた毛包性ムチン沈着症の1例
A case of follicular mucinosis
古谷野 さとみ
1
,
佐藤 まどか
1
,
木根淵 明
1
,
籏持 淳
1
,
山﨑 雙次
1
Satomi KOYANO
1
,
Madoka SATO
1
,
Akira KINEBUCHI
1
,
Atsushi HATAMOCHI
1
,
Soji YAMAZAKI
1
1獨協医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Dokkyo University School of Medicine
キーワード:
毛包性ムチン沈着症
,
follicular mucinosis
Keyword:
毛包性ムチン沈着症
,
follicular mucinosis
pp.49-51
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100488
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要約 15歳,男児.初診の約1か月前より左下口唇に浸潤性局面が出現した.疼痛,瘙痒などの自覚症状はなかった.病理組織学的に毛包の破壊・変性,毛包を中心にリンパ球の浸潤がみられ,破壊された毛包内部にはムチンの沈着を認めた.臨床的に診断困難であったが,病理組織学的所見より毛包性ムチン沈着症と診断した.自験例は,これまでに報告された若年者に生じた特発性ムチン沈着症と同様,治療に対する反応が良好だった.しかしながら,特発性毛包性ムチン沈着症の存在についてはいまだに議論の的となっており,菌状息肉症への進展の可能性も考慮に入れた注意深い経過観察が必要である.
古谷野さとみ,他:臨皮60:49-51,2006
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