Japanese
English
症例報告
下口唇に生じた青色母斑の1例
A case of blue nevus arising on the lower lip
井上 剛
1
,
荒川 伸之
2
,
天野 博雄
2
,
赤坂 俊英
3
Tsuyoshi INOUE
1
,
Nobuyuki ARAKAWA
2
,
Hiroo AMANO
2
,
Toshihide AKASAKA
3
1かづの厚生病院皮膚科
2岩手医科大学皮膚科学教室
3北上済生会病院皮膚科
1Division of Dermatology, Kazuno Kosei Hospital, Kazuno, Japan
2Department of Dermatology, Iwate Medical University, Morioka, Japan
3Division of Dermatology, Social Welfare Organization Saiseikai Imperial Gift Foundation, Inc. Kitakami Saiseikai Hospital, Kitakami, Japan
キーワード:
青色母斑
,
口腔粘膜
,
下口唇
,
浅在性通常型青色母斑
Keyword:
青色母斑
,
口腔粘膜
,
下口唇
,
浅在性通常型青色母斑
pp.977-981
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205570
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要約 53歳,女性.高校生の時より下口唇に青褐色斑を自覚していた.下口唇右側に3×2mmの境界明瞭な青黒色斑がみられた.切除後の病理組織像から通常型青色母斑と診断した.下口唇の青色母斑の報告例は少なく,5例のみであった.発症年齢は30歳台頃からが多いと言われるが,幼小児期発症例もある.口唇に発生した青色母斑の分類はなく,皮膚における分類を準用している報告が多くみられ,自験例は過去の報告と同様に真皮メラノサイトが粘膜上皮直下から粘膜固有層中層までに増殖しており,浅在性通常型青色母斑であった.統計的にみると粘膜部に発症した青色母斑は浅在性のものが多い可能性がある.
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