Japanese
English
症例
頭蓋骨変形をきたした表皮囊腫の1例
Epidermal Cyst Causing Cranial Bone Deformation
中島 玲華
1
,
延山 嘉眞
1
,
朝比奈 昭彦
1
Reika NAKAJIMA
1
,
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Akihiko ASAHINA
1
1東京慈恵会医科大学,皮膚科学講座(主任:朝比奈昭彦教授)
キーワード:
表皮囊腫
,
頭蓋骨変形
Keyword:
表皮囊腫
,
頭蓋骨変形
pp.1463-1466
発行日 2020年9月1日
Published Date 2020/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002175
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24歳,男性。8歳時より自覚していた後頭部の腫瘤が徐々に増大し圧痛が出現した。初診時に後頭部正中に径5cm大の弾性軟の皮下腫瘍を認めた。病理組織学的に顆粒層を有する重層扁平上皮から構成される囊腫と同囊腫内の角質物質を認め,表皮囊腫と診断した。単純X線画像で後頭骨の骨増殖が,MRI所見で腫瘍直下の頭蓋骨外板の変形がみられ腫瘤による圧排が原因と考えられた。良性腫瘍である表皮囊腫が骨変形をきたした症例を経験し,骨欠損をきたしていた場合は骨移植などの処置が必要になるため,表皮囊腫における術前の画像検査の重要性をあらためて感じた。
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