Japanese
English
臨床統計
表皮囊腫の細菌学的検討
Statistical study of bacterias isolated from epidermoid cysts
國行 秀一
1
,
吉田 有紀
1
,
前川 直輝
1
,
鈴木 伸典
1
Shuichi KUNIYUKI
1
,
Yuki YOSHIDA
1
,
Naoki MAEKAWA
1
,
Shinsuke SUZUKI
1
1大阪市立総合医療センター皮膚科
1Department of Dermatology,Osaka City General Hospital
キーワード:
表皮囊腫
,
細菌
,
嫌気性菌
Keyword:
表皮囊腫
,
細菌
,
嫌気性菌
pp.1063-1066
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101065
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要約 炎症性表皮囊腫111例および非炎症性表皮囊腫22例の計133例の表皮囊腫について,好気的,嫌気的に細菌培養を行い,分離細菌を検討した.性別をみると,133例中82例(61.6%)が男性であった.炎症性111例のうち,89例(80.2%)で細菌培養陽性,うち好気性菌69株,嫌気性菌40株であった.一方,非炎症性22例のうち,14例(63.6%)で細菌培養陽性,好気性菌13株,嫌気性菌1株が分離された.炎症性において,細菌培養陽性率が高く,さらに嫌気性菌の分離頻度が非炎症性に比べて有意に高かった.炎症性からは,好気培養でコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CNS)が,嫌気培養ではPeptostreptococcus spp. が多数分離された.これらの菌が炎症反応惹起因子として作用した可能性が示唆された.
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