Japanese
English
症例
腎瘻カテーテルに沿い進行した腎盂扁平上皮癌皮膚浸潤の1例
Cutaneous Invasion of Renal Pelvis Squamous Cell Carcinoma Spreading Along Nephrostomy Catheter
朝倉 涼平
1
,
小林 桃子
2
,
萩原 正博
2
,
笠井 弘子
1
Ryohei ASAKURA
1
,
Momoko KOBAYASHI
2
,
Masahito HAGIWARA
2
,
Hiroko KASAI
1
1北里大学北里研究所病院,皮膚科(主任:笠井弘子部長)
2同,泌尿器科
キーワード:
腎盂扁平上皮癌皮膚浸潤
,
腎瘻カテーテル
,
医原性悪性腫瘍皮膚転移・皮膚浸潤
Keyword:
腎盂扁平上皮癌皮膚浸潤
,
腎瘻カテーテル
,
医原性悪性腫瘍皮膚転移・皮膚浸潤
pp.639-642
発行日 2020年5月1日
Published Date 2020/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001942
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71歳,男性。約6年間腎瘻カテーテルが留置されていた。初診の約半年前より左腎瘻カテーテル刺入部に紅色腫瘤が出現した。病理組織学的所見は高分化型扁平上皮癌であり,造影CTで左腎盂から左腰部皮下まで連続性に軟部陰影を認め,腎盂扁平上皮癌皮膚浸潤と診断した。手術適応はなく,初診の約3カ月後に永眠された。腎盂扁平上皮癌は非常にまれな腫瘍だが,その皮膚浸潤も極めてまれである。類似する病態として,医原性の悪性腫瘍皮膚転移の報告が散見されるが,原発巣と皮膚病変に連続性はない。自験例は,腎瘻カテーテルに沿い皮膚まで浸潤する特徴的な臨床像をとり,医原性の悪性腫瘍皮膚浸潤と考えられた。
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