Japanese
English
症例
顔面の浮腫から縦隔型肺癌と診断された上大静脈症候群の1例
Superior Vena Cava Syndrome Presenting with Facial Edema
松浦 佳奈
1
,
宮野 薫
1
,
村上 富美子
1
,
門野 岳史
2
,
薄場 彩乃
3
Kana MATSUURA
1
,
Kaoru MIYANO
1
,
Fumiko MURAKAMI
1
,
Takafumi KADONO
2
,
Ayano USUBA
3
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院,皮膚科(主任:村上富美子部長)
2聖マリアンナ医科大学,皮膚科膚学教室,教授
3同,呼吸器内科
キーワード:
上大静脈症候群
,
縦隔型肺癌
,
顔面浮腫
Keyword:
上大静脈症候群
,
縦隔型肺癌
,
顔面浮腫
pp.1263-1267
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001497
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79歳,女性。2017年12月に肺炎球菌ワクチン接種後に顔面の浮腫を自覚,近医でステロイド点滴と抗アレルギー薬内服を開始するも改善なく,当科を受診した。初診時,顔面の浮腫・咽頭の違和感があり血管性浮腫やワクチンの副反応を考えステロイド内服・抗アレルギー薬内服を開始した。顔面浮腫は改善したが,ステロイド減量に伴い症状が再燃した。その後,前胸部表在静脈の怒張,労作時呼吸苦が出現し,精査目的に施行した胸部造影CT・FDG-PETにて縦隔型肺癌を認め,顔面の浮腫は上大静脈症候群と診断した。顔面の日内変動を有する持続性浮腫,紅斑を診察した際は,同疾患をデルマドロームのひとつとして念頭に置くべきである。
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