特集 クリニック・在宅で診る血液疾患―できること,できないことを見直そう
[Chapter 2] クリニックでできる健康診断異常・初期徴候への対応
血液内科クリニックからのメッセージ
クリニックで診るリンパ節腫脹
岡本 充史
1
1内科おかもとクリニック
キーワード:
リンパ節腫脹
,
鑑別
,
診察
Keyword:
リンパ節腫脹
,
鑑別
,
診察
pp.865-868
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_865
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★★★リンパ節腫脹は内科の診療においてよく遭遇する症候の一つである.多くの疾患がリンパ節腫脹の原因となり,そのなかには早急な診断・治療が必要な疾患もあるため,鑑別や検査の進め方などを深く知っておくことは日常診療を行うなかで非常に重要である.
★★★問診では,年齢,腫脹の経過・大きさ・疼痛,その他の随伴症状(B症状など)を確認する.
★★★身体診察においては,リンパ節腫脹が限局性か全身性か,触診による大きさ・触感・疼痛を評価する.
★★★採血(血算,肝腎機能,電解質,炎症反応,各種ウイルス,膠原病関連,sIL-2R,腫瘍マーカーなど)を積極的に行う.ただし,sIL-2Rは悪性リンパ腫に特異的なマーカーではないことに注意する.
★★★リンパ節腫脹が4~6週以上持続する場合や,短期間で急速に増大し発熱などの全身症状・LDH増加があれば,早急に生検・専門医紹介が必要である.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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