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増刊号特集 最近のトピックス2016 Clinical Dermatology 2016
4.皮膚疾患治療のポイント
癌性悪臭に対するメトロニダゾール外用薬
Topical metronidazole for cancer malodor
竹之内 辰也
1
Tatsuya TAKENOUCHI
1
1新潟県立がんセンター新潟病院皮膚科
1Division of Dermatology, Niigata Cancer Center Hospital, Niigata, Japan
キーワード:
癌性皮膚潰瘍
,
fungating wounds
,
癌性悪臭
,
メトロニダゾール
Keyword:
癌性皮膚潰瘍
,
fungating wounds
,
癌性悪臭
,
メトロニダゾール
pp.119-123
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204754
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summary
切除不能となった原発性もしくは転移性の皮膚癌は増大とともに自潰し,出血,滲出液,痛み,においなどの不快な症状を引き起こす.なかでも癌性悪臭の存在は患者自身のQOL低下のみならず,家族や知人を遠ざけてしまう原因にもなり,精神的な苦痛が甚大である.悪臭の発生機序は癌組織の壊死およびそこで繁殖する嫌気性菌感染が主因とされる.これまで癌性悪臭に対して正式に適用された医薬品は存在しなかったために施設毎の工夫でメトロニダゾールなどを抗菌外用薬として院内調剤していたが,2014年12月に国内初の「がん性皮膚潰瘍部位の殺菌・臭気の軽減」を効能・効果としたロゼックス®ゲル0.75%が承認された.悪臭対策を含めた癌性皮膚潰瘍における適切な局所ケア指導は,癌治療に携わる皮膚科医にとって重要な役割の1つである.
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