特集 肉芽腫症
コラーゲン注入により著明なびまん性硬結を呈した異物肉芽腫
斉藤 彬
1
,
柴尾 加奈
1
,
石井 良征
1
,
藤本 学
1
1筑波大学医学医療系,皮膚科(主任:藤本 学教授)
キーワード:
異物肉芽腫
,
コラーゲン注入
,
トラニラスト
Keyword:
異物肉芽腫
,
コラーゲン注入
,
トラニラスト
pp.1821-1823
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000348
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44 歳,女性。美容のため海外で両手,両頰にコラーゲン注射を施行した。6 カ月後同部位に著明な腫脹と硬結が生じた。病理組織学的に真皮全層に組織球・多核巨細胞が集簇し肉芽腫を形成していた。肉芽腫内には空胞が目立ち,注入された異物と考えられた。コラーゲン注射により生じた異物肉芽腫と診断し,トラニラスト内服とステロイド外用を行い改善した。コラーゲン注入の副作用は少ないと考えられているが,一定の割合で慢性の異物肉芽種などの副作用が生じるため注意が必要である。
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