Japanese
English
症例報告
ポリアクリルアミド(アクアミド®)注入によって生じた異物肉芽腫の1例
A case of foreign-body granuloma caused by an injection of polyacrylamido(Aquamid®)
湊 はる香
1
,
柏原 万理
2
,
若狭 朋子
3
,
堀口 裕治
1
Haruka MINATO
1
,
Mari KASHIHARA
2
,
Tomoko WAKASA
3
,
Yuji HORIGUCHI
1
1大阪赤十字病院皮膚科
2登美ヶ丘皮膚科
3大阪赤十字病院病理部
1Division of Dermatology,Osaka Red Cross Hospital,Osaka,Japan
2Tomigaoka Hifuka,Nara,Japan
3Department of Pathology,Osaka Red Cross Hospital,Osaka,Japan
キーワード:
異物肉芽腫
,
皮膚充塡剤
,
ポリアクリルアミド
Keyword:
異物肉芽腫
,
皮膚充塡剤
,
ポリアクリルアミド
pp.603-606
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102999
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要約 67歳,女性.左下顎部の炎症性粉瘤の診断で外科的処置を加えたところ,同部周囲に弾性硬の硬結と凹凸不整の紅斑が残った.病理組織像では真皮全層に拡張した血管に富む線維化および肉芽腫の形成を認め,また真皮深層には好塩基性の異物が大小の集塊をなしており,異物を貪食した組織球と多核巨細胞も認められた.問診により約3年前に両側口角から下顎にかけて皮下に充塡剤としてポリアクリルアミド(アクアミド®)を注入したことが判明したため,ポリアクリルアミドによって生じた異物肉芽腫と診断した.トラニラストの内服とテラコート・リル軟膏®の外用にて徐々に硬結は軽快した.
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