症例
インフリキシマブが有効であった潰瘍性大腸炎合併化膿性汗腺炎の1例
真屋 由佳
1
,
柳 輝希
1
,
高島 有香
1
,
今福 恵輔
1
,
北村 真也
1
,
伊東 孝政
1
,
秦 洋郎
1
,
清水 宏
1
1北海道大学大学院医学研究科,皮膚科学分野(主任:清水 宏教授)
キーワード:
インフリキシマ
,
化膿性汗腺炎
,
潰瘍性大腸炎
Keyword:
インフリキシマ
,
化膿性汗腺炎
,
潰瘍性大腸炎
pp.1753-1757
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000257
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化膿性汗腺炎は生活の質を著しく低下させる皮膚の慢性疾患であり,その原因として免疫異常の関与が報告されている。一方で,いまだ有効な治療法が確立されておらず,症例に応じて治療方針が検討されているのが現状である。近年海外では,複数の無作為化比較試験で生物学的製剤の有効性が示されているが,標準治療としての位置づけには至っていない。自験例は潰瘍性大腸炎を合併した化膿性汗腺炎の症例であり,潰瘍性大腸炎に対する生物学的製剤の使用に伴って皮膚症状の改善が得られ,病勢のコントロールが可能であった。化膿性汗腺炎に対する有効な治療法が確立されていないのが現状であるが,生物学的製剤がその一助になり得ると考えられた。
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