Japanese
English
臨床研究
化膿性汗腺炎の実態調査
-―JMDC Claims Databaseの解析結果より―
Analysis of Real World Data on Epidemiological Characteristics of Hidradenitis Suppurativa in Japan
照井 正
1
,
鳥居 秀嗣
2
,
黒川 一郎
3
,
大田 三代
4
,
栗本 沙里奈
5
,
山崎 清貴
5
,
木村 淳子
5
,
林 伸和
6
Tadashi TERUI
1
,
Hideshi TORII
2
,
Ichiro KUROKAWA
3
,
Miyo OTA
4
,
Sarina KURIMOTO
5
,
Kiyotaka YAMAZAKI
5
,
Junko KIMURA
5
,
Nobukazu HAYASHI
6
1日本大学医学部,皮膚科学系,皮膚科学分野,教授
2東京山手メディカルセンター,皮膚科,診療部長
3明和病院,皮膚科,部長
4Department of Immunology and Microbiology, The Scripps Research Institute
5アッヴィ合同会社
6虎の門病院,皮膚科,部長
キーワード:
化膿性汗腺炎
,
実態調査
,
診断
,
薬物使用状況
,
診療報酬明細データベース
Keyword:
化膿性汗腺炎
,
実態調査
,
診断
,
薬物使用状況
,
診療報酬明細データベース
pp.353-360
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000621
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化膿性汗腺炎の本邦における罹患率は不明で,診断基準および治療指針も確立されていない。本研究は国内における化膿性汗腺炎の患者像,診療状況の把握のためJMDC Claims Databaseを用いて化膿性汗腺炎の患者背景,併存症および治療状況を検討した。その結果,国内の15歳以上65歳未満の年齢層における化膿性汗腺炎患者数は2921人で有病率は0.0039%と推計された。海外で関連が示唆されている喫煙,肥満,メタボリックシンドロームとの明らかな関連性はなかった。治療には内服抗菌剤,外用ステロイド,外用抗菌剤が主に用いられていた。臀部膿瘍,多発皮下膿瘍,慢性膿皮症などの病名で登録されている症例もあると思われる。今後,診断や治療の指針の作成が望まれる。
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