症例
手術を施行したCircumscribed Palmar or Plantar Hypokeratosis の1例
辻 あすか
1
,
吉田 香奈子
1
,
小口 真司
1
1佐久総合病院,皮膚科(主任:小口真司部長)
キーワード:
circumscribed palmar or plantar hypokeratosis
,
手術
Keyword:
circumscribed palmar or plantar hypokeratosis
,
手術
pp.1717-1719
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000248
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89歳,女性。6カ月前から右手掌の拇指球部に自覚症状のない円形の淡紅色陥凹局面を認めた。ステロイド軟膏を6 カ月間外用したが改善せず,全切除術を施行した。病理組織学的所見では,健常部から病変部にかけて角層が階段状に錯角化を伴って菲薄化していた。特徴的な臨床所見,病理組織学的所見よりcircumscribed palmar or plantar hypokeratosisと診断した。術後,患者の満足感が得られており,局所再発はみられていない。本疾患は報告数が少ないため認知度が低く,また自覚症状もないため見過ごされている可能性が高い。中高年女性の掌蹠に陥凹する紅斑をみたら,本疾患を鑑別にあげたい。
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