症例
Pseudolymphomatous Folliculitis の1例
岡野 達郎
1
,
木村 聡子
1
,
川上 民裕
1
,
相馬 良直
1
1聖マリアンナ医科大学,皮膚科学教室(主任:相馬良直教授)
キーワード:
皮膚偽リンパ腫
,
activated pilosebaceous units
,
T-cell associated dendritic cells
,
自然消退
,
pseudolymphomatous folliculitis
Keyword:
皮膚偽リンパ腫
,
activated pilosebaceous units
,
T-cell associated dendritic cells
,
自然消退
,
pseudolymphomatous folliculitis
pp.1457-1461
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000173
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53歳,女性。前額部に紅色丘疹が出現し,約2週間で急激に増大。額部正中よりやや左側から眉間にかけて12mm大の表面平滑なドーム状に隆起した紅色結節がみられた。病理組織学的所見ではgrenz zoneを介し,真皮浅層から皮下脂肪組織にかけ小型から中型の異型の乏しいリンパ球の稠密な浸潤を認めた。また,不規則に拡大・変形した毛包組織を認め,その周囲にはCD1a,S‒100 蛋白染色陽性細胞が集簇していた。以上より,pseudolymphomatous folliculitisと診断。皮疹は生検後,自然消退した。本症は皮膚偽リンパ腫の一型とされるが広く認識されていないため,診断されずに見過ごされている例が多いのではないかと思われた。
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