特集 コンタクトレンズ:研修医のための一般診療でのポイント
6 円錐角膜に対するハードコンタクトレンズ処方とその管理
東原 尚代
1
1ひがしはら内科眼科クリニック(京都府)
キーワード:
円錐角膜
,
角膜形状解析
,
ハードコンタクトレンズ
Keyword:
円錐角膜
,
角膜形状解析
,
ハードコンタクトレンズ
pp.517-525
発行日 2025年6月5日
Published Date 2025/6/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004177
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円錐角膜は思春期に発症し,角膜実質の中央やや下方が菲薄化して前方へ突出する進行性の疾患である。原因は不明であるが,アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー素因が発症の危険因子とされる。原則的に円錐角膜は両眼性の疾患とされるが,発症初期には左右差を示し片眼性の症例もある1-3)。近年,角膜形状解析の進歩と普及により円錐角膜の診断が容易になった。その発症率は200~500人に1人と報告され4)5),決してまれな角膜疾患ではなく,日常臨床で遭遇し得るcommon diseaseと捉えなければならない。ここでは,研修医が対応できる初期円錐角膜に焦点を当て,ハードコンタクトレンズ(HCL)処方とその管理について症例を提示しながら解説する。

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