私の経験
コンタクトレンズ装用者にみられた黄斑部毛細血管拡張症2型の1例の長期経過
岡本 紀夫
1
1おかもと眼科(大阪府)
キーワード:
黄斑部毛細血管拡張症
,
OCTA
,
長期経過
,
リング状高反射
Keyword:
黄斑部毛細血管拡張症
,
OCTA
,
長期経過
,
リング状高反射
pp.263-271
発行日 2025年3月5日
Published Date 2025/3/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000004090
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患者は54歳女性。コンタクトレンズ専門店併設の眼科で変視を訴え,黄斑円孔として経過観察されていた。眼の瘙痒感のため当院を受診した。視力は両眼とも矯正1.0であった。検眼鏡的には異常はみられなかったがOCTで網膜外層に変化があった。原因不明の網膜疾患として経過観察をしていたが,複数種の機器による測定により日本人には少ない黄斑部毛細血管拡張症2型であることが判明した。近年コンタクトレンズ装用者の眼科受診率の低下が問題となっており,角膜病変についてのアンケート調査などが行われているが,網膜病変についての報告は乏しい。コンタクト受診のみの患者にも本症のような疾患が見つかる場合があり,変視や視力低下がある場合,OCTの経時的変化を追跡することが有用と考えられた。
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