特集 前眼部解析アップデート
1 前眼部OCT
上野 勇太
1
1筑波大学医学医療系眼科
キーワード:
OCT
,
前眼部OCT
,
CASIA2
,
ANTERION
,
多機能OCT
Keyword:
OCT
,
前眼部OCT
,
CASIA2
,
ANTERION
,
多機能OCT
pp.697-705
発行日 2023年8月5日
Published Date 2023/8/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003212
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)は近赤外光を用いて生体組織の断面検査を行う装置である。前眼部OCTは眼底検査に用いるOCTに比べて長波長光源を用いているため,可視光では透過しない混濁した角膜や結膜,強膜などの不透明組織も描出可能であり,前眼部診療に幅広く使用されている。最初の機種であるタイムドメイン方式のVisante(カールツァイス)が発売されて久しいが,現在までに撮影方式や光源の改良など機器のアップデートが進み,本邦では2018年から保険収載されるに至った。2023年現在では,「D274-2前眼部三次元画像解析」として角膜移植術後,急性緑内障発作を疑う狭隅角眼または外傷後毛様体剥離の患者への適応が認められている。本稿では前眼部OCTの有用性について,近年の話題を中心に解説したい。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.