症例報告
網膜自家移植術後の5年以上の長期経過を観察し得た3症例
佐伯 祥太
1
,
田中 慎
1
,
井上 達也
1
,
井上 麻衣子
1
,
門之園 一明
1
1横浜市立大学視覚再生外科学教室
キーワード:
網膜自家移植術
,
黄斑円孔
,
難治性黄斑円孔長期経過
Keyword:
網膜自家移植術
,
黄斑円孔
,
難治性黄斑円孔長期経過
pp.189-194
発行日 2023年2月5日
Published Date 2023/2/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000003031
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巨大な黄斑円孔もしくは難治性黄斑円孔により,網膜自家移植術を受け5年以上の経過を観察することができた3例3眼を報告する。移植術を受けた際の平均年齢,平均術後観察期間,平均最小黄斑円孔径,平均視力はそれぞれ,62.3歳(男性3),67±6か月,902±176μm,0.12±0.09であった。一方,最終受診時の移植網膜厚,移植網膜内のEZ長,術後視力は,それぞれ209±51μm,112±8μm,0.40±0.4であった。経過観察中に,移植片の離脱,強度の術後炎症をきたした症例はみられなかった。網膜自家移植術の術後経過は長期に安定しており,難治性の黄斑円孔に対して有効な手術治療と考えられる。
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