機器・薬剤紹介
60.最近のHumphrey SITAプログラム
小川 俊平
1
1東京慈恵会医科大学眼科学講座
pp.1187-1193
発行日 2022年12月5日
Published Date 2022/12/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002899
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Humphrey視野計(以下HFA)が日本に導入されたのは1979年であったという。当時はGoldmann動的視野計(GP)が全盛であり,片眼に20分ほどの検査時間を要するHFAの位置づけはGPの補助的な検査であった。その後,静的視野計の新しいストラテジの開発による検査時間短縮と測定精度の向上,そして統計解析による進行判定が可能となり緑内障の視野検査としての地位を確立していった。しかし近年の光干渉断層計(OCT)やOCT angiography(OCTA)の進歩は目覚ましく,一部の研究者からはOCTによる構造評価が視野検査を凌駕する未来が語られている。視野計測の必要性が完全に失われることはないが,現在の地位を守るためにはさらなる進化・発展が必要である。HFAを振り返ると2015年のハード面でのアップデートであるHFA800シリーズ(HFA3)の投入,ソフト面では2018年のSITA Fasterと24-2Cプログラムの導入がある。
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