特集 腫瘍マーカー
TA−4
加藤 紘
1
,
津山 重夫
1
,
住浪 義則
1
,
鳥越 正
1
Hiroshi Kato
1
1山口大学医学部産科婦人科学教室
pp.27-30
発行日 1988年1月10日
Published Date 1988/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207714
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最近,モノクローナル抗体の利用により多くの腫瘍関連物質が次々に発見されている。従来,腫瘍関連抗原は悪性腫瘍の診断や管理など臨床的に利用されることが多かったが,最近では,例えば膜の糖鎖抗原の如く,細胞自体の性質や機能を解析する手段として基礎的な研究に活用されているものも少なくない。TA−4は扁平上皮癌の腫瘍関連抗原として開発されたもので,血中に出現する実用的な腫瘍マーカーとして臨床利用されているが,一方では扁平上皮細胞の分化など細胞の性質を調べるための新しいパラメーターとしても注目されている。ここでは,TA−4の性質ならびに臨床的成績につき最近の知見を紹介する。
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