特集 覚えておきたい神経眼科疾患
Ⅴ.全身疾患・その他 2.多発性硬化症
加島 陽二
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1日本大学医学部視覚科学系眼科学分野
pp.1457-1462
発行日 2021年12月24日
Published Date 2021/12/24
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002434
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多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)は,空間的,時間的多発性を特徴とする中枢神経系脱髄性疾患とされている1)。われわれ眼科医にとって本症とのかかわりは視力低下と複視の患者においてである。まず最も多い視力低下は,いわゆる球後視神経炎の形で数日の間に急激に進む視力低下が特徴である。また,複視については,両側性の核間麻痺が若年者にみられたときに本症を疑うとされている。本稿では眼科医が遭遇することの多い視神経炎への対応と開発が目覚ましい治療薬について,眼科医が知っておくポイントを述べたい。
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