特集 翼状片手術:私はこうしている
1 私はこうしている「小さく切って,ガッチリ縫う!」
江口 秀一郎
1
1江口眼科病院(函館市)
キーワード:
翼状片
,
手術手技
,
マイトマイシンC
,
有茎結膜弁
,
遊離結膜弁
,
羊膜移植
Keyword:
翼状片
,
手術手技
,
マイトマイシンC
,
有茎結膜弁
,
遊離結膜弁
,
羊膜移植
pp.201-206
発行日 2021年3月5日
Published Date 2021/3/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000002052
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翼状片の手術適応は主にケラトメータを用いた角膜前面乱視の程度と角膜トポグラフィを用いた角膜形状変化の程度よりその適応を決定している。翼状片が進行すると角膜形状はフラット化し,直乱視,非対称性不正乱視が増大する。この角膜形状変化は翼状片が大きくなればなるほど強くなり,翼状片摘出手術により改善を認める。角膜形状は翼状片手術後,約1か月で安定し,正乱視成分の平均減少量は約2.6ジオプターであった1)。この正乱視平均改善量により翼状片による角膜形状変化量を逆算すると,翼状片が角膜横径の20~30%の大きさまで角膜に侵入してきた場合は手術適応となる。また,手術成績の向上により,最近では翼状片による角膜前面形状変化が瞳孔領に及んでいる症例は手術適応としている。しかし外見を気にして手術を希望する40歳未満の若年患者では,翼状片再発リスクが高いので2),早期手術は避ける。
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