特集 角膜知覚を極める
5 緑内障点眼と角膜知覚
徳田 直人
1
1聖マリアンナ医科大学眼科
キーワード:
緑内障点眼
,
角膜知覚
,
薬剤性角膜上皮障害
Keyword:
緑内障点眼
,
角膜知覚
,
薬剤性角膜上皮障害
pp.1333-1336
発行日 2020年11月5日
Published Date 2020/11/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001916
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緑内障診療において角膜知覚の影響はほぼ毎日経験する。接触型の眼圧計で眼圧測定を行う際に何気なく点眼する眼科用表面麻酔剤(以下点眼麻酔)であるオキシブプロカイン塩酸塩点眼液(ベノキシールⓇ点眼液0.4%など)は緑内障外来に長く通院している患者に点眼してもほぼ無反応だが,眼科初診の患者にうっかり何も説明せずに点眼してしまうと,その強い刺激のためその後の関係に影響しかねないほどに恨まれてしまうこともある。つまりこれらの点眼麻酔は角膜知覚が正常の眼にとってはとても「しみる」のである。ではなぜ緑内障外来の患者の多くは点眼麻酔に対して無反応なのであろうか。本稿では緑内障診療における角膜知覚の意義,そして緑内障点眼と角膜知覚の関係について述べる。
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