機器・薬剤紹介
33.アーメド緑内障バルブ
石田 恭子
1
1東邦大学医療センター大橋病院眼科
pp.71-78
発行日 2019年1月5日
Published Date 2019/1/5
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000001019
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緑内障の進行を停止または遅延する唯一確実に証明された方法は眼圧下降である。薬物,レーザー,手術療法のなかから治療法を選択するが,通常は侵襲の少ない薬物療法から開始する。しかしながら,患者の最大認容薬物を用いても効果が不十分であれば,レーザーあるいは手術療法が選択される。線維柱帯切除術は,1968年のCairnsの報告依頼,長らく手術のゴールドスタンダードであった。初回手術の成功率は原発緑内障であればおおむね70~92%と良好であるが,続発緑内障では42~90%とやや劣る1)。また,結膜の状態や創傷治癒により手術成績が大きく異なり,特に複数回の手術例や結膜瘢痕例では,濾過胞の形成維持が困難で十分な効果が得られないことが多い。こうしたいわゆる難治性緑内障に対して行われる手術が,チューブシャント手術である。本稿では特にチューブシャント手術で用いるアーメド緑内障バルブ(AGV,JFCセールスプラン)について解説する。
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