Ⅱ.所見からみた診断の進め方
1 眼瞼・眼窩・涙道・涙器 6)涙嚢腫脹
宮崎 千歌
1
1兵庫県立尼崎総合医療センター眼科(尼崎市)
pp.1109-1115
発行日 2018年9月30日
Published Date 2018/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/ga.0000000835
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内眼角部に存在する臓器は,涙嚢が大きな位置を占めているが,周辺には筋肉,腱,脂肪組織,血管,リンパ組織が存在する。内眼角部の腫脹が認められたとき,涙嚢炎であるとの一撃診断は危険である。内眼角部の腫脹には,炎症,腫瘍が考えられる。炎症である場合には,急性と慢性があり,腫瘍である場合には,良性と悪性がある。必要な検査をし,診断をつけ,適切な治療をすることが大切である。内眼角部の腫脹を放置してはいけない。
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